科学的に正しい4つの勉強法

テスト勉強といえば教科書やレジュメを何度も読み返すってのが一般的だと思います。しかし、それはあまり意味がないようです。それではどうすれば効率よく学習することができるのか?今回は「想起練習」「交互練習」「多様練習」「精緻化」の4つの手法についてお話します。

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使える脳の鍛え方 成功する学習の科学

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想起練習

一言で言うと思い出そうとすること。小テストやクイズなどで学習したことを思い出そうとすると記憶に定着しやすくなるそうです。ある高校で実験で想起練習の効果を測る実験が行われました。ある単元では授業内で小テストを行い、別の単元では小テストを行いませんでした。その後期末テストの平均点を比較したところ、小テストを行った単元の方が平均点が約13点高くなりました。

 

交互練習

一つのことを勉強し続けるよりも異なる種類の勉強を交互にやる方が効率が良くなります。学生を対象に4種類の立体の体積を計算する問題を解かせる実験があります。片方のグループは1種類ずつ立体の体積を求める問題を解きました。もう片方のグループでは解く問題は同じでしたが、解く順番は4種類がばらばらに混ざった状態でした。全ての問題を解き終わった後のテストでは1種類ずつのグループは正答率が89%、ばらばらのグループは60%でした。しかし、1週間後にもう一度テストを行ったところ、1種類ずつのグループは20%まで落ちていたのに対し、ばらばらのグループは63%になっていました。

 

多様練習

一種類の方法だけをやるのではなく様々な学習方法を行った方が良い、というのが多様練習の考え方です。子供に玉入れをさせる実験が行われました。かごは90cm離れた場所にあります。まず、子供を二つのグループに分けて練習をさせました。一つ目のグループは90cm離れて練習をしました。もう一方のグループは60cmと120cmの2種類の距離で練習しました。その後両グループとも90cm離れて玉入れを行ったところ、二つ目のグループの方が成績がよくなりました。練習方法を変化させることによってより大きな効果が得られるということです。

 

精緻化

新しく学んだことを既存の知識と結びつけることです。丸暗記だと大した量を覚えることはできませんが、精緻化をすることでいくらでも覚えることができます。

暖かい空気は冷たい空気より水蒸気を多く含むことができるが、みずからの経験でそれが真実であることを理解するには、エアコンの裏から垂れる水滴や、息苦しいほど暑い夏の日、にわか雨のあとで気温が下がることを思い出すといい。