自己分析って大事

今回は就活の話です。なぜ自己分析が必要なのかということについて、道徳の話をアレンジして説明していきたいと思います。

 

ある教師が生徒にゲームをさせました。まず生徒一人につき一枚の紙を配り、それを丸めさせました。次に今日卓の上にごみ箱を置き、生徒に丸めた紙をその場で投げ入れるよう言いました。教卓に近い生徒は、簡単にゴミ箱に紙を入れることができました。しかし、当然ながら後ろの席の生徒はゴミ箱に入れることができません。このゲームは明らかに不平等です。にもかかわらず、前のほうに座っていた生徒はそれを自覚していませんでした。特権とはそれを持っている人にとって当たり前のものなので自覚できないものなのです。

 

この話を少し拡張してみましょう。紙をゴミ箱に1つ入れるたびに1000円もらえるとします。この場合、前の席に座っている生徒と後ろに座っている生徒の利益を最大にする行動は何でしょう?二人とも自分で投げようとすれば、前に座っている生徒は確実に1000円をもらうことができますが、後ろに座っている生徒は何ももらえないでしょう。しかし、二人の利益を更に増やす方法があります。それは前の生徒が後ろの生徒から紙を500円で買うことです。前の生徒は紙さえあれば確実に1000円獲得できるので、500円で買ったとしても+500円の追加収入になります。後ろの生徒にとっては自分で投げて1円も入らないより500円で売った方が得です。前の生徒が持つ特権を後ろの生徒の分まで活かすことで二人とも得をすることが出来ました。これがビジネスです。

 

働くというのは自身の持っている強みを持っていない人の分まで活かすことで互いに得をするということです。そのためには自分の強みを把握する必要があります。ここで最初のゲームに戻ってみましょう。このゲーム、前の席に座っていた生徒は自分の特権に気がついていませんでした。つまり、ビジネスで生かせる強みと言うものは自分では自覚できないものである可能性が高い、ということです。その自覚できない強みを発見するために自己分析しましょうというのが今回のお話です。